映画やアニメがつまらないと思う人

確かに、つまらない映画やアニメはありますが、私が高く評価した映画やアニメをつまらないと思う人には一定の特徴があります。これは感想ではなく、長い年月にわたり、たくさんの人を調査した結果です。何しろ遊びではなく、仕事なので、徹底的に調べています。

最大の原因は、語彙力

一番多いケースは、作品中に出てくる言葉の意味が理解できないことです。作品のレベルが上がるにつれ、単語のレベルも上がっていきます。そうすると、わからない単語が出てきます。それが一定以上になると、もはや作品を理解できなくなり、「つまらない」とか「おもしろくない」という結果になります。

こういう語彙力、単語力というのは、人により大きく違います。下は3千語ぐらいから上は10万語以上まであります。つまり、簡単に言えば、頭の悪い人は3千語ぐらいの語彙力しかありませんが、頭のよい人は10万語以上の語彙力があります。大抵の人は、その間のどこかです。

単語を知っていると言うのにもいろいろあります。意味を定義できて、例文も作れるぐらいに熟知している場合もあれば、ぼんやり何となく意味がわかる程度とか、知っているけれどもほとんど意味がわからないと言うレベルまであります。ほとんどの人は、ちょっと難しい単語は、ぼんやりとしか理解できないか、あるいは、知っているだけで意味がわかっていません。

たとえば、「おっくう(億劫)」という言葉の意味を知らない人がいます。「まさか」と言う感じですが、実際に、講演で質問されたことがあります(笑)。

こんな人ばかりだと、幼児語だけで作品を作らなくてはいけませんね(笑)。

映画やアニメの作品中の単語の意味がわからない

実際、私が高評価を与えた作品をつまらないとかおもしろくないと言った人に、作品に出てくる単語を聞いてみると、まるで答えられません。また、せりふを書き取ってもらったりすると、まるで書き取れません。

だから、ある作品がおもしろくないと思った場合、せりふを書き取ってみることをお勧めします。もしすらすら書き取れて、出てくる単語が全部よくわかって、定義もできるようなら、あなたのせいではなく、本当に作品が悪いのかもしれません。しかし、そういうことすらできないのでは、そもそもあなたの知的レベルに合った作品ではないと言えるでしょう。

テレビ番組というのは、小学校3年生の頭で理解できるように作られています。だから、大人の人で、通常の時間帯のテレビ番組が書き取れるのは当たり前です。もし書き取れなかったら、小学3年生よりも馬鹿と言うことになります。一般の映画やアニメは、これよりもっとレベルが高いものが少なくありません。だから、テレビがわかっても、映画やアニメがわからないことは、珍しくはないのです。

ストーリーが理解できない

幼児向けの作品では、ストーリーがわからなくならないように、ストーリーの説明が何度もされています。大抵、それは登場人物のせりふの一部として挿入されています。そういう部分は随所にあるのが普通です。レベルの高い作品でそれをやられると、興ざめするので、ほとんど行われません。

幼児向けの作品しか理解できない頭の悪い人は、ストーリーの説明の入っていない作品を見ると、ストーリーを追うことができなくなります。つまり、頭の悪い人は、複雑なストーリーの作品は理解できません。

わかりにくいかもしれませんが、たとえば、パソコンの操作でたとえると、幼児向けの作品は、ボタンを2~3回クリックすれば操作が完了する感じだと思えばいいです。

「これをクリックして、これをクリックして、そしてこれをクリックすればできます。」と言う様な単純なものは、幼児や馬鹿でも理解できます。

ところが、「これをクリックして、これをクリックして、もしこうなったら、これをクリックして、その後、もしこうなったら、これをクリックして下さい。なお、二つ目のクリックの後に、もしこうなったら、これをクリックして、その後、もしこうなったら、これをクリックして下さい。」というレベルになると、平均的な頭の人ではついて行けません。かなり練習が必要です。

もっと操作が複雑だと、頭のよい人しか対応できません。

アニメや映画のストーリーも同じです。幼児向けの作品は、単純なストーリーでできています。しかも説明付きなので、馬鹿でもわかります。しかし、ひねりが入ると、頭の悪い人は一挙にストーリーを見失ってしまいます。

アニメや映画を見終わった際に、あらすじが正確に書けるようなら、ちょうどあなたの知的レベルに合っていると言えるでしょう。しかし、「え~!あらすじ~???」と言う様なことなら、あなたの頭では無理な作品だった可能性があります。

人格が未熟だったり、だめ人間である

映画やアニメの作品は、文化に根ざしていて、まともな人間だけが本当に理解できるものです。まともな人間というのは、しっかりした人生経験を積み、尊敬に値する人格を持っている人のことです。作品と言うものは、普通、おおむねちゃんとした人間が作っているので、その人と考え方を共有できて、共感できるちゃんとした人間だけが作品を本当に正しく理解できるのです。

しかし、世の中には、人生経験が浅く、人格が未熟な人はたくさんいます。人格のおかしいだめ人間もたくさんいます。

たとえば、雨が降っていたら、その辺に置いてある他人の傘を盗むような人とか。通行の邪魔になるような場所に車を長時間とめる人とか。自分さえよければいいと思っている人とか。そういう人はよくいますよね。

そういう人は、普通、映画やアニメの作品は、正しく理解できません。理解はできるかもしれませんが、全く別の作品を見ているのと同じことになっていることが多いです。

子どもの頃、学校の国語の時間で、どうして自分の見方や考え方が間違いなのか理解できないということがたまにあったと思います。その本当の意味は、上記のどれかまたは全部なのです。

高度な作品を作った場合、視聴者の見解は二分されることが多々あります。監督など制作者は、「みなさんの考え方で理解して下さい。」などと言っていることが多いのですが、その本当の意味は、「馬鹿にはわからない作品であり、説明しても無理なので、勝手に理解してもらうしかない。」ということなのです。

もし作品をおもしろくないとか、つまらないと思った場合、自分は上記のどれに当てはまるのか、あるいは、全部当てはまるのかよく考えた方がいいと思います。そして、できれば、そのおもしろくない、あるいは、つまらないと思った作品を最低でも2回は見てみることをおすすめします。

2回見てもおもしろくなければ、その作品は、あなたのレベルではまだ理解できないものなのか、あるいは、単に出来損ないの作品なのかどちらかだと思います。そうでなくても、よく作り込んだ作品は、2回以上見ないとわからないものです。

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