『ゲド戦記』を映画館で見ました

7月2日木曜日、映画館で『ゲド戦記』を見てきました。事前に評価を調べましたが、評判があまりよくありませんでした。いったいどんなひどい映画だろうかと思っていましたが、それほど悪くはなかったです。『もののけ姫』と五十歩百歩です。

どちらも説得力とパワーに欠けています。映像的には『もののけ姫』の方が上回りますが、『ゲド戦記』も平均以上の出来だと思います。テーマ的には、『ゲド戦記』の方がより高度なものを扱っていますが、説得力に欠けるので、不発になっています。

どちらも『風の谷のナウシカ』には遠く及びません。

まあ、あえて言えば、『風の谷のナウシカ』は音声がモノラルで、音響面で迫力に欠ける点ですね。『風の谷のナウシカ』の音声を再編集して、ステレオやサラウンドにしてほしいという声はかなりあるようですが、これは、どうも制作側が拒否しているようです。たぶんマルチチャンネルで音声が保存されているので、作って作れないことはないような気がしますが・・・。別のバージョンを作りたくないと言うことで、よほどこだわりがあるのかもしれません。

『ゲド戦記』の映画のポスター
『ゲド戦記』の映画のポスター

話を『ゲド戦記』に戻します。

戦記という名称ですが、二人の魔法使いの間の戦いです。途中で過去が語られますが、どういう過去なのかが最後までわかりません。これが問題の一つです。

「ハイタカ」を名乗る者がゲドで、ゲドに復讐をしようとするのがクモ。最初の見た目は女でしたが、最後の方で言葉が男の言葉になることから、どうやら男のようです。

このクモの目的が、永遠の命を得ることなのですが、「永遠の命などない」とゲドに否定され、最後には太陽の光を浴びて死にます。

ゲドが永遠の命がないことを主張しても、その根拠が示されていないため、ただの言い争いと不慮の事故による相手の死亡に見えてしまいます。だから、盛り上がりに欠けます。

テルーと言う少女が出てきますが、顔にやけどの痕(あと)があることが、かなり先になってわかります。顔の変色部分の意味がもっと早くわかるようにした方がよかったですね。

しかし、アレンが「それは何ですか?」などと聞くのはおかしいので、クモの手下に言わせておけばよかったのではないかと思います。

結局、この作品は、冒険の連続で、最後には悪党をやっつけて、おしまいという、何も心に残らない展開になってしまっています。