『もののけ姫』を映画館で見てきました

『もののけ姫』を映画館で見てきました。この作品は、DVDは持っていませんが、2000年代の初めの頃にレンタルでDVDを借りてきて2回ぐらい見たと思います。あまりしっくりこなかった記憶があり、ストーリー自体はほぼ忘れました。今回は、作品の評価を目的に見に行きました。

もののけ姫の映画ポスター/サンと犬神
『もののけ姫』の映画ポスター

この作品は、タイトルがだめですね。もののけ姫たるサンは脇役ではないですか?なぜ脇役が映画のタイトルになるのですか?どう考えてもアシタカに関する映画にしか見えないので、この映画のタイトルは、『アシタカ』であるべきだったと思います。

実際、サンは戦う以外にほとんど何もやっていないし、ほとんど何も語っていません。何を考えているのかよくわかりません。また、その考え方が前面に押し出されて、強調されているようにも見えません。

どちらからというと、アシタカの考えが前面に押し出されています。だから、アシタカの考え方を見せるための映画に見えます。

アシタカ
アシタカ

調べてみると、宮崎駿自身は、『アシタカ𦻙記』(アシタカせっき)と言う題名にしようとしていたらしいです(笑)。『もののけ姫』と言うタイトルは、プロデューサーの鈴木敏夫氏の案らしいです。中身と題名が乖離しているのは、鈴木敏夫氏のせいですね。

それにしても、アシタカの考え方の変遷の軌跡が出ていません。「最初から正しい考え方を持っている人」というわけではないはずで、紆余曲折を経て、最終的な考え方にたどり着いているはずなのに、その軌跡が見えません。

この人の考えは、「人間の生活と森の動物の生活が両立しないものだろうか?」というものですが、どうやってそんな考え方に至ったのかまるで描かれていません。

人間側であったアシタカが人間側と自然側の間に立たされることになり、サンとの交流の結果、人間の文明と自然とを両立させたいと思うようになったということを恐らく描きたかったのだろうと思いますが、まるで描けていません。アシタカは、単にサンを救おうと奔走しているだけです。

これがしっくりこなかった原因ですね。何をやっているのかさっぱりわからない映画になってしまっています。

それでも人気があったのは、アシタカがサンのために奔走して、二人の仲がよくなっていくからでしょう。ラブストーリーとして捉えた人の間で人気が出たのだと思います。今回、映画館に見に行った際にも、20代後半から30歳ぐらいの数人の女性のグループが来ていました。

この人たちは、アシタカを見に来たんですね(笑)。

『もののけ姫』のサン
サン

ちなみに、時代考証が少しおかしかったです。薙刀(または長刀)(なぎなた)がやたら出てきていました。浅野と言う名前が出てきていたし、恐らく、豊臣秀吉の時代という設定なのでしょう。しかし、この時代に薙刀を使っていたかどうか・・・。その時代は、槍と鉄砲の時代で、鉄砲が作品中で使われていたので、それと一緒に薙刀が出てくるのは奇妙ですね。

また、女は実際の戦闘では非常に弱いです。男と戦ったら、すぐに全滅します。まあ、このアニメはファンタジーなので、いいですが・・・。

本当は、アシタカをオオカミ少年(この場合は、「山犬少年」か)にして、サンを人間と自然の間に立たせた方が現実的だったと思います。

関連ページ:
『もののけ姫』の評価と感想(日だまり日記)※視聴前用レビューです。